コラム

災害時の指定避難所(地下体育館と営業中のホテル客室など)

現在災害時の指定避難所となっている植柳小学校跡地を、ホテル建設に利用するため京都市は、植松公園に建設する地下体育館及び、学校敷地内に建てるホテルの客室(「スイートルームの客を小さな客室へ移動させる」と住民説明会にて説明しています。)・300m2の広いロビーなどを災害時の指定避難所とすると説明しています。

京都市の防災危機管理室発行の「京都市水害ハザードマップ」の「正しく避難するための注意点」には「地下は危険‼」「地下からは早く避難しよう!」とあり、水害の際、地下体育館は逃げ出す対象で、逃げ込む対象ではありません。

京都市の防災危機管理室は地下体育館がある指定避難所の例として、京都市立開睛小中学校を示しました。
開晴小中学校に地上4階地下2階の建物の地下2階分と地上1階の合計3階分を使う半地下体育館があります。校長先生によると、地震に備え体育館にいる児童生徒全員の地上への避難脱出訓練を毎年実施しています。エレベーターが使えない時を想定し、足の不自由な生徒は教職員が背負い階段を昇って脱出するそうです。

安田不動産や京都市は、ホテルの2階以上の客室などが洪水の際の避難所と説明しました。
現在市の指定避難所はほとんどが学校で、その他に公共施設や宗教施設が指定されており、営業中のホテルが避難所となる例はありません。
京都市の防災危機管理室は「元京都市立立誠小学校跡地及び元清京都市立清水小学校跡地に建設されるホテルは指定避難所となる予定」と言います。
しかし、

  • 元立誠小学校跡地には学校敷地内に多目的スペース(22mx9.2m:立誠ホール)・自彊室(50畳敷きの和室)・自治会活動スペースが設けられ避難所となります。
  • 元清水小学校跡地に建設されるホテルの説明書では、元清水小学校の体育館がホテルのレストラン・カフェに改修され、避難所に転用可能です。

植柳校跡地の安田不動産案のように避難者を客室へ誘導するものはありません。
両校ともにオープンスペース及び避難所は全て元学校敷地内にあります。