9月6日(金)に京都市議会事務局へ陳情書の提出しました。
PDF:元植柳小学校跡地活用事業に関する陳情書
元植柳小学校跡地活用事業に関する陳情書
京都市会議長 山本 恵一 様
2019年9月6日
陳情趣旨及び理由
京都市が進める元植柳小学校跡地活用事業において、元植柳小学校敷地に隣接する植松公園の地下に完全埋設される体育館を建設し、災害時の避難所とする安田不動産株式会社のホテル事業を、選定委員会は高く評価し契約候補事業者に選定した。この選定は下記の理由で不適切である。
- 地下体育館建設予定地は、市の洪水マップで50㎝~3mの浸水危険地域であり、洪水の際は浸水し地下体育館は避難所となり得ない。地下体育館は、地震の際、震災直後は利用できず、大きな余震の可能性が減り電力などインフラストラクチャ―切断の心配が少なくなる本震約1週間後に初めて避難所として利用可能となる。
地下体育館を災害時の避難所とすることは、避難者の危険を伴うとともに地下約10mの深さの居住区は地上との連絡・移動に大きな不便を生じる。
地下体育館に収容される避難者は、電波が弱く地表の状況が把握しにくく、地表からの物資輸送を強いられ、地表に設置される非常用簡易トイレ・風呂などの施設利用のため地下3階相当と地表の間を往復移動する必要がある。湿気・換気など衛生面も避難者の身体的、精神的苦痛ははかりしれない。
地震・洪水などの自然災害時避難者の避難所として完全埋設の地下体育館を指定するものは国内に存在しない。 - 京都市の地表にある地域体育館などの例を見るまでもなく、維持管理コストがさらに大きい地下体育館は独立の商業施設として経済的に成り立たない。安田不動産の提案する地下体育館は、ホテル事業の収益を地下体育館に投入することで初めて建設維持管理可能である。安田不動産が本事業から撤退を余儀なくされた場合、京都市有地である植松公園の地下に体育館が残り、その維持管理は京都市の責任となり、維持管理及びその撤去に莫大な費用がかかる不良資産となる可能性は大きい。
陳情項目
元植柳小学校跡地活用事業において、大きな不良資産となる危険性があり、地域住民の避難所とするには不適切な地下体育館を含むホテル事業を提案する安田不動産株式会社への契約候補事業者の資格を、京都市は取り消すべきである。