コラム

9月28日に京都市議会事務局へ陳情書の提出しました。

9月28日に京都市議会事務局へ陳情書の提出しました。
PDF:元植柳小学校跡地活用事業に関する陳情書


元植柳小学校跡地活用事業に関する陳情書

京都市会議長  山本 恵一 様

2020年9月28日

陳情趣旨及び理由
趣旨

  1. 安田不動産㈱、京都市、植柳自治連合会名で、元植柳小学校跡地活用に係る第5回三者協議会の会合中止案内が届きました。案内文は、三者協議会の会合を中止・対面協議の不実施としています。その理由は「コロナ禍の現況と今回の議題内容を鑑みて」としています。住民の意見に耳を傾けるために三者で協議しながら事業を進めるための協議会において、決まっていない議題内容を鑑み、会合を中止するのは、地元住民の意見を本事業に取り入れる主旨に反します。
    京都市は、三者協議会を三者が対面で開催できるよう最大の努力をして戴きたい。
  2. 元植柳小学校跡地活用事業は、タイの高級ホテル建設を目的に進められています。タイのデュシタニホテルの日本での運営会社、D&J㈱と、本事業の借地契約者、安田不動産㈱、の間でホテル運営の契約が2020年8月25日現在結ばれていないが、「基本協定はむすばれている」と、京都市は市議会総務消防委員会で述べています。D&J㈱が元植柳小学校跡地でデュシタニホテルを運営することを担保する基本協定の締結日時、締結者並びにその内容を公表して戴きたい。
    基本協定の内容を開示出来ない場合は、京都市が安田不動産㈱との間で元植柳小学校跡地の定期借地権設定契約を締結した際、D&J㈱が元植柳小学校跡地でデュシタニホテルを運営することを担保できると考えた根拠を提示して戴きたい。

理由

  1. 第5回三者協議会の会合中止・書面協議会対応のお知らせによると、「第5回三者協議会を、コロナ禍の現況と今回の議題内容を鑑みて、会合は中止とし、書面回覧による協議とさせていただきます。」とあります。この文書と共に配布された文書に第5回三者協議会の詳細な議題は提示されていません。
    協議会の議題は事前に決まるものもありますが、協議会の場で、出席者より提示される議題もあります。京都市などが協議会の会合を中止しても問題がないと議題の内容を「鑑み」るのは、地域住民を含む三者の意見を聴きながら議論を進める協議会の趣旨から遠く離れるものです。
    第5回三者協議会案内状に添付された(議事次第案)は第4回三者協議会案内状の(議事次第案)と酷似しています。三者協議会の案内状には「議事次第案」とあり、案内状が配布された段階では議事次第は案です。その案の段階で、誰が三者協議会会場で提示されるかもしれない議事内容を忖度したのですか。その忖度結果に鑑み協議会を中止する権限は、三者協議会の一部の人ではなく協議会に出席する全員の合意にあると考えます。
    コロナ禍は社会問題であり、それを理由に協議会開催を左右するのは理解できます。
    しかし、2020年8月29日第4回三者協議会の際は、日本全国、京都、東京でコロナ陽性者数が非常に多かったなか問題なく協議会を開催しました。
    本年9月まで、コロナ陽性者発生数が多いため東京だけ除外されていた「GoToトラベル」に、コロナ感染拡大がやや収まりつつあるとして、10月から東京も加わることになっています。9月23日京都府は、コロナ感染警戒レベルを最も低い「注意喚起基準」に引き下げたと発表しました。
    2020年9月27日には、国際文化財株式会社の主催で「ご近隣の皆様」に対し「元植柳小学校跡地における平安京発掘調査現地説明会」が開催されました。
    上記の事実があるにもかかわらず、9月29日に予定された第5回三者協議会は「コロナ禍の現況と今回の議題内容を鑑み」を理由に会合を中止し、書面協議としています。
    京都市、事業者、地元住民の三者の意見を聴き協議する場にもかかわらず、第5回三者協議会は、決まってもいない議題並びに協議会参加者が協議会の場で議題を提出するかを問わず、事前に議題内容を誰かが鑑み会合を中止と決めています。
  2. 元植柳小学校跡地活用事業は、タイの高級ホテル建設を目的に進められています。2020年8月25日開催の第4回三者協議会で、安田不動産㈱が配布した資料によると、本事業の借地契約者、安田不動産㈱、とタイのデュシタニホテルの日本での運営会社、D&J㈱との間でのホテル運営の契約が未締結とのことです。
    元植柳小学校跡地活用計画の合意に関する覚書の締結時の公表文書の活用計画の第一項に、「日本の“おもてなし文化”とタイの“ホスピタリティ”が融合した上質な宿泊施設(タイのラグジュアリーホテル「デュシタニ」)の運営」とあり、選定委員長の契約候補事業者選定結果及び講評にも、学校跡地でタイのデュシタニホテルが運営されることが述べられています。
    2020年9月7日の総務消防委員会で京都市は「運営委託契約は締結されていないが、基本協定があるので問題なし」と回答していますが、京都市がおっしゃる「締結されており・ホテル運営が担保される基本協定」の、締結時期、締結者並びにその基本協定の内容は明らかにされていません。総務消防委員会での京都市の回答にある基本協定は本事業目的、「タイの高級ホテル建設・運営」を担保し遂行するのに最も重要な内容です。
    2020年7月15日の京都市有財産元植柳小学校跡地を60年間貸し出す定期借地権設定契約調印した際に、京都市が確信された「タイの高級ホテル建設・運営」を担保する根拠を京都市民に示して戴きたい。